2009.2  





シントラ(現在の気象状況)

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シントラの路面電車に乗ろう

■その3 ようやくレトロな路面電車に乗車  【ポルトガル】


☆小さな小さな路面電車のショートトリップ。

シントラの路面電車が開通したのは1904年。
大西洋の海岸の町Praia das Macasまでの14kmを結んでいた。
1950年に廃止され、1953年からは夏の間だけ営業するように。
季節営業の間は、シントラ中心部への路線は廃止され、車庫のあるRibeira始発に。
その後の2004年、シントラ中心部までの路線が復活。
金曜〜日曜だけだが、通年営業するようになっていた。

ところが現地に行ってみれば、復活した区間だけの営業。
しかも午後の営業だけ。
そりゃもう、ガッカリですよ。

だけどシントラの路面電車には、リスボンの路面電車にはない魅力が。
それは、正真正銘の旧型電車だということ。

リスボンにもレトロな路面電車が走っているけど、あれはボディだけ。
足回りは新型なのだ。
その証拠に、唸り声を上げることもなくスイスイと坂道を登ってしまう。


世界遺産で時間つぶしをして、シントラ停留所に戻ってきた。
ついに電車と対面だ!





車庫からの回送電車がもうすぐしたら到着するはずだ。
停留所で待つより、電車の走行シーンを見に行こう。
さっきは線路だけの写真しか撮ってないし。

そしてついに電車が来た!





低いモーター音を唸らせて小さな電車が目の前を通過していく。
ちゃんと電車が走っていてよかった。





シントラ停留所で改めて電車とご対面!





雨の中、電車を待っている人は誰もいない・・・。
こんな調子だから運行区間が短くなったのか?


この電車はリスボンの中古車。
本家の電車は更新されていてちょっとスマート。
でもこっちの電車は昔のままなのだろう。





車内はニスの香り。
床も木製、照明は白熱灯。
渋い、渋すぎるっ(#`д´)b





シートも側面の飾りが渋いね。





この電車、走るだけの基本的な装置しか付いていない。
電車が誕生した頃と変わりがないのだろう。

例えば、モーターを動かす大きなマスコン・ハンドル。
大きい理由は、直接ハンドルの中で抵抗をつなぎ直して電圧をコントロールするから。
現代の電車は自動車でたとえるとオートマチック車。
この電車はマニュアル車。

このタイプの電車は日本の路面電車にも残っている。
だけどもっとびっくりしたのが、圧縮空気を使っていないこと。

鉄道車両というのは、コンプレッサーで圧力を高めた空気をタンクに溜め、その圧縮空気を使ってブレーキをかけたり、ドアを開閉したりしている。
電車が止まるときやドアが開閉するとき、「プシュー」と音がするのは圧縮空気が抜けるときの音。
ピストンの中の圧縮空気を調節することで、ブレーキが効いたり、ドアが動くのだ。

鉄道車両になくてはならない圧縮空気。
それが無いこの電車のドアは手動。
ブレーキはハンドルをぐるぐる回して歯車を咬ませる手ブレーキ。

こんな電車、乗ったことがない。
もし日本でなら、法令により走行禁止です。





運転台に立つ運転士さんの服装は私服!
そしていよいよ発車!

マスコン・ハンドルをガチャッと回し、すぐ戻す。
あとはブレーキを回したり戻したり、調節しているだけ・・・。

そう、電車は坂道をゴロゴロと下っていくだけ。
スピードが出過ぎないようにブレーキを調節するだけなのだ。


車窓の眺めはけっこう雄大。
これで片道10分だけなのは残念。





そしてあっという間に終点Ribeira停留所。





車掌さんが集電ポールの向きを変える。
ひもを引っ張ってポールを下げ、回転させてからまたポールを上げる。
そして、ひもは手すりに縛りつける。

ちなみに、車掌さんも私服。





そしてまたシントラへ。
今度はずっと上り坂。
モーターの重低音が唸る!





ぐぉぉーーっっ・・・。

スピードぜんぜん出ません。
自動車にびゅんびゅん抜かれます。
でもやっぱり路面電車がいいなぁ。





電車の後ろからの眺め。
こういう景色の中を進む電車の乗客は、私一人。
一番前に座っているのは車掌さん。





やっぱり10分で終点シントラ停留所。
あっという間の旅だった。
やっぱり本来の終点まで乗りたかったな。
もし全線で運転していれば、片道45分。
乗りでもあっただろうに。






で、電車の写真を撮っているのはバス停から。
ユーラシア大陸最西端のロカ岬へ行くバスが通るバス停だ。
ということで、次はロカ岬へ!



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