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ブルートレインに乗ろう
寝台特急富士に乗車(東京→大分)B 【福岡県・大分県】
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『富士』は関門トンネルを抜け、九州へ。
鹿児島本線の上下線の間に顔を出す。
地上に出切った辺りが直流電流と交流電流の切替地点だ。
8:46、門司駅着。
『富士』はここで24分停車。
その間に機関車の交換作業と、『はやぶさ』との分割作業を行う。
ここから前の寝台車が『はやぶさ』、後ろは『富士』。
連結部分に係員さんがもぐりこんで作業中。
連結器や幌、ブレーキホースなどを切離し、出発を待つ。
それと同時に先頭では機関車の交換作業が進行中。
『はやぶさ』のヘッドマークを付けたED76形電気機関車が連結されようとしていた。
準備完了、ドアが閉まった。
8:59、『はやぶさ』が先に門司駅を発車する。
その別れる瞬間を撮影しようと、カメラが連結部分に向けられる。
『はやぶさ』、さよ〜なら〜。
と思ったら、3mくらいで急停車。
車掌さんが無線機に向かって何か話している。
なんだ、何かあったのか?
写真を拡大するとわかるけど、後ろから2両目の所で手を振っている人がいる。
撮影に夢中になって乗り遅れたらしい。
再度ドアが開き、その人だけが乗車するのかと思ったら、他にも3人が乗り込んだ。
合計乗り遅れ人数は4人。
ということで、『はやぶさ』は門司駅を3分遅れで発車。
残された富士の寝台車。
ところでさっきから気になる人が。
黄色の服を着た黒人さん。
いつもベストポジションでカメラを構えている。
いわゆる鉄ちゃんと同じ行動。
ついにワールドワイドな趣味になったか。
大分駅まで牽引するED76形電気機関車が入線してきた。
機関士さんは窓から身を乗り出し、後ろを見ながらのバック運転。
やわやわ〜、・・・停止!!(←連結作業用語です)
ガッシャン、プシューーッ!
全ての作業が終わった。
もうすぐ発車だ、自分の部屋に戻ろう。
※乗り遅れ厳禁※
あとは大分駅に着くのを待つだけ。
のんびりと車窓を楽しみましょう。
とかなんとか言っておきながら、時間が気になる。
・・・そろそろだな、最後尾に行こうか。
『富士』は杵築駅で運転停車。
運転停車とは列車行き違いのためなどの停車で、乗客の乗り降りはできない。
だから時刻表にも載っていない。
で、杵築駅の運転停車の理由は特急『ソニック9号』に抜かれるため。
『富士』も特急なのに、なぜ抜かれちゃうの?
それは最高速度の違い。
『富士』は最高100km/h、『ソニック』は最高130km/h。
スピードの勝負にならないのである。
『ソニック9号』に抜かれた後、単線区間を走る。
『富士』が単線区間を走るのは大分県内の一部だけ。
11:04、別府駅着。
駅名看板の温泉マークが旅情をそそる。
ひとっ風呂浴びたいなぁ。
昨日は風呂に入っていないからねぇ。
『富士』は別府湾に沿って南下していく。
終点の大分駅はもうすぐだ。
11:17、大分駅着。
東京駅から1262.3km、17時間14分の旅は終わった。
基本的には17時間も列車に缶詰状態。
今の時代、こんな旅は受け入られにくいかな。
正式な発表はまだないけれど、廃止へのカウントダウンは確実に始まっていると思う。
廃止が決定すれば、またきっと大騒ぎになるだろう。
乗ってみたいと思ったなら、静かな今のうちにどうぞ。
そして翌年の2009年(平成21年)3月、『富士』『はやぶさ』は廃止されました。
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