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嘉義(現在の気象状況) |
☆台風で線路が崩壊、一部区間が不通のまま。 2008年(平成20年)夏、台風13号が台湾を襲った。 阿里山森林鐵路も土砂崩れなどの被害を受け、運転できなくなってしまう。 そして復旧工事が行われ、順次運転区間を延ばしていった。 しかし最後の500mあまりの区間がまだ開通していないのだ。 開通していない区間は徒歩連絡となっている。 荷物を持って阿里山側で待つ列車へ歩いて行こう! 「滑るので注意」の看板を見ながら坂道を登っていく。 石段をえっちらおっちらと。 ついには山道へ。 あと200mですよー。 しかし険しい山道は続く。 最後は坂道を下っていく。 そして山の中に停車する列車が見えた! 列車はトンネルに半分突っ込んだ状態で停車中。 そしてその反対側、麓側の機関車の先にはブルーシートが。 ブルーシートの隙間から覗いてみると、なんじゃこりゃ! 線路が崩壊している! 1年近くこのままなのか・・・。 手が付けられないような状態なのだろうか。 阿里山側で待っていた車輌は嘉義側のより古め。 1984年(昭和59年)製の、阿里山号の中では一番古い客車だ。 ちょっとトイレに。 小さい客車だけあって、幅も奥行きもかなり狭いです。 便座の後ろの溝、そこから水が出てきてブツを流す構造。 阿里山号は獨立山の三重ループを通過。 さらに山を登っていく。 ここは水社寮駅(標高1186m)付近。 車窓は相変わらず霧の中。 奮起湖駅(標高1403m、嘉義から45.8km)に到着。 ここでは停車時間が取られている。 列車を降りて息抜きをしよう。 線路を歩いて車庫の中へ。 ここに保存されているのがシェイ式蒸気機関車。 山岳路線用に傘型の歯車を用いて動力を伝達する特殊なSLだ。 この29号は1913年(大正2年)アメリカLIMA社製のSL。 駅周辺は奮起湖老街という古い街並みが広がっている。 最近、中国大陸の観光客を受け入れ始めた台湾。 しかし奮起湖老街は問題があって大陸観光客を呼べないそうだ。 その問題とは、あちこちに貼られた反共スローガン。 数十年前の台湾を懐かしむため、そのまま残してあるのだとか。 台湾人には懐かしくても、大陸の人には見せられないし・・・。 そろそろ発車時間。 立ち売りのおじさんから駅弁を買って再び乗車。 これが奮起湖駅の駅弁。 台湾の駅弁は豚肉が多いけど、ここのは鶏肉。 しかもモモ肉が1本! 空が晴れてきた。 というより、雲の上に出てきたということ? スイッチバックが連続する区間に入ってきた。 さっき走ってきた線路が森の中へ消えていく。 この辺りで標高1900m。 神木駅(標高2138m、嘉義から69.6km)に到着。 線路の横に倒れた大きな木(神木)がある。 ここで最後のスイッチバック。 列車は嘉義駅出発のときとは逆向きで阿里山駅を目指す。 森を抜けると、眼下に商店がたくさん見えてくる。 ここは阿里山駅前の商店区。 列車が鉄橋を渡って右にカーブすれば終点の阿里山駅だ。 阿里山駅(標高2216m、嘉義から71.4km)に到着。 4時間強の森林鉄道の旅も、今日はここまで。 後ろの木造車は檜木客車。 明日はあの客車に乗るぞ。 この阿里山駅は2007年(平成19年)に使用開始した2代目の駅。 初代阿里山駅は1999年(平成11年)9月21日の大地震で倒壊。 そして新たにこの駅が作られた。 このあとホテルにチェックイン。 夕食を食べたら早く寝てしまおう。 明日は祝山線に乗って日の出を見に行くのだ! HOME 森林鐵路前半に戻る 祝山線に乗車 海外の鉄道 台湾 |
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