2009.5  





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台湾の小さな鉄道に乗ろう

■その4 新営の五分車に乗車  【台湾】


☆一番長い距離を走る新営の五分車。

台湾では最大級の製糖工場だった新営糖廠。
また近くには副産品加工工場があり、多くの列車が運転されていた。
それが1990年代終わり頃に工場が閉鎖。
各地から運転されていた貨物列車も廃止されてしまった。
その後、観光鉄道としてトロッコ列車の運転を開始。
新営駅近くの中興駅から八老爺駅まで、4.6kmを往復している。
この距離は復活した観光鉄道の中でも最長距離。
片道の所要時間は約30分。
ここでは当時の台湾糖業鉄道の旅を満喫できる。


渓湖のSL列車を下車したら、急いでバスに乗車。
そして員林で台鉄の自強号に乗換え。
員林駅からは約1時間で新営駅に到着した。





新營車站の駅舎。





新営駅の駅前から南へと歩いていく。
五分車の中興駅までは約1km。





途中で使われなくなった踏切にぶつかる。
この線路は廃止になった台湾糖業鉄道長短樹線だ。
長短樹線には併用軌道もあったそうだ。
そして踏切の奥を見ると、小さな白い駅舎が目に入った。
ここが旅客営業を行っていた当時の糖鉄新営駅。





使われなくなったホームから台鉄西部幹線の電車を見る。
かつてはこの草むらの所にレールがたくさん敷かれていたのだろう。
ちなみに旅客列車が廃止されたのは1979年(昭和54年)。
その後も貨物列車は走っていたが、いつの間にか廃止されていた。





さらに南へと歩いていく。
道路がカーブしているその先には、使われなくなった大量の貨車が見える。
そして左側には踏切の標識。
ここもちょっと寄り道してみよう。





踏切跡の前には線路がたくさん残っていた。
手前には複雑な構造をしたポイントも見える。
これは三線軌条の線路。
糖鉄の線路の軌間は762mm、これに台鉄の貨物列車(1067mm)を直通
させるために3本目のレールを敷設したもの。
右側の建物は信号所の跡。





ようやく五分車の中興駅に到着。
大きな踏切があり、歩道橋の向こうが駅舎。
本来なら15分ほどで着くはずなのに、だいぶ時間がかかってしまった。





歩道橋の上から新営駅方向を眺める。
右側の草むらも以前はレールがびっしり敷かれていたはずだ。
奥に見える建物は機関庫。
現役時代は、この後ろに大きな製糖工場があった。





駅前に並べられた保存機関車。
手前は「順風牌」と呼ばれたディーゼル機関車。
その奥にはSLが何台も置かれている。





まずは切符を買わねば。
切符売場はどこだ?
切符を売っているのは駅舎の中にあるお店のレジ。





それではトロッコ列車に乗車!
新営では全てが西ドイツ製ディーゼル機関車の牽引する列車。
これから乗るのは16:00発の最終列車だ。





廠前車站(廠前駅)を通過。
旅客列車があった当時、最初に見た新営駅の次の駅がここだった。
線路を跨ぐ建物は調度中心。
日本だと運転指令所に相当する施設。





複線の線路を持つ布袋線と別れ、単線の学甲線へ。
上り勾配をゆっくり登っていく。





急水渓を渡る。





渓南旗站へと進入。
ここは副産品加工工場へ延びる線路の分岐点。
新営から続いた三線軌条も、ここから加工工場へと入っていく。





線路の真ん中でタブレットと手旗を持った係員さんが待っていた。
まさか、列車交換があるのか?





本当に反対側からトロッコ列車が来た!
ここの観光鉄道は本格的だぞ!





途中、こんな大きな踏切も通過。





学甲線からさらに分岐して大内線へ。
さとうきび畑の中を進んでいく。
昔はずっとこんな風景の中を走っていたのだろう。
現実はちょっとだけしかさとうきび畑が残っていない。





まもなく八老爺駅に到着。





八老爺駅に到着後、すぐに機関車は切り離されて入換作業開始。





八老爺駅は本格的な駅舎。
田んぼの真ん中にあった渓湖の濁水信号所とは全然違う。





隣には台鉄で廃車になった客車を利用したレストランがある。





この辺りは営長牧場の敷地。
八老爺駅の隣は観光牧場になっている。





       ぽりぽり。





折返し時間は約30分。
そろそろ中興駅に向けて出発!





帰りは一番後ろに乗車。
台湾の田舎の景色をゆっくり眺めよう。





さとうきび畑の間をゴトゴトと。





列車の形にくり貫かれた木の下を通過。





急水渓を渡る。
行きには気付かなかったけど、本格的な橋梁だ。





橋を渡ると右にカーブ。
新営の市街地に入っていく。





ポイントをいくつも渡り、終点の中興駅へ。





ご乗車お疲れ様でした。
中興駅、終点です。
お忘れ物なさいませんように。





これにて本日の営業は終了。
機関庫へと引き上げていく。
今後、新営駅近くまで路線の延長も計画されているそうだ。
その時にはまたぜひ乗りにこよう。





次は台湾の小さな鉄道で一番有名な阿里山森林鐵路に乗車だ。


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